無限自己啓発編

先週の話なんですけど、人前で話す機会がありましてね。

それもまあ壇上で数百人の前で10分ほどって形だったんです。

ただでさえ人前で話すのが得意でないうえに環境のレベルが上がるということで戦々恐々としてたわけですよ。

そんな折にふと立ち寄った書店で「プレゼンで緊張しなくなる!」みたいなタイトルの本があったんで軽く読んでみたんですけどね。

そしたら「ポイントは慣れること」みたいなことが書いてありまして。

いや馬鹿か。

 

それはなんの解決にもなってないだろうと。

「初めはだれでも緊張するもの」じゃねえんだよと。

一体どんな人間がこの本を手に取るかわかってないだろうと。

最初のうちは失敗するから気にしないでいいよって話じゃないんだと。

それを気にしてしまうからこんな本を開いてるんじゃないかと。

方法がないならそう言え。

 

で、そのまま読んでると準備が大切だとか書いてるんですよね。

失敗するかもしれないという心理が緊張を生んでるのだから、失敗しないほど練習すればいいんだよと。

シミュレーションが大事だと。

そんなことが書かれていたんですよね。

言われんでもわかっとるわ。

 

失敗するかもしれないという気持ちがあるから練習するわけですよ、準備するわけですよ。

逆にそこで「いけるっしょ」って適当にやれるメンタルの人は緊張しないだろうよ。

紙に書いてる文字を読むだけですからね。

家では問題ないのに、環境が変わるだけで緊張してしまうっていう部分の心理的な影響を知りたいわけですよ。

ただでさえ少ない読書量なのに、ここまで得られるものがない本は初めてでしたね。

肘の負担を返してほしい。

 

もうあの本のせいで、そういうビジネス本が全部うさんくさく思えてきてしまってね。

いや、もともとうさんくせえなと思ってたものに拍車がかかった感じなんですけどね。

ああいう、考え方とか心理的な部分に焦点をあてた本全部ですよ。

あのジャンルすごい乱発されてるじゃないですか。

書店にどんどん新しいうさんくさい本が並んでいくじゃないですか。

しかも言ってることだいたい似てるんですよね。

「やったほうがいいのは当たり前に知ってるけどできないこと」ばっかり書いてるんですよね。

そりゃ早起きしたほうがいいし、自分を大事にしたほうがいいし、メモをとったほうがいいし、アウトプットしたほうがいいですよ。

ああいう本を買ってる人って実際にやれてるんですかね。

できないから買ってんのにできるようになる方法がないんでね。

よく買ってる人はカタカナ好きそう。(偏見)