なんでも初体験は特別

最寄り駅のトイレがずっと改装工事をやってましてね。

その間、簡易トイレが置かれてたんですよ。

で、その簡易トイレを使うのが嫌で仕方なくてね。

多少の尿意なら我慢してたんです。

俺の尿は簡易トイレなんかで収まる器じゃないぞと。

俺のDNAを粗末に扱ってたまるものかと。

これは男のプライドの戦い。

いや、『PRIDE』の戦いだと。

で、最近ついに工事が終わりましてね。

新・駅のトイレが解禁されたわけですよ。

当然、気になるなと。

使ってみたいなと。

思ってはいるんですけどね。

まあ〜〜〜タイミングが合わない。

別に入るだけならいつでもいいんですよ。

でも、絞りカスみたいな尿意で使いたくないっていうか。

せっかく新しくなったんだから、正攻法で使ってあげたいんですよね。

尿意、便意を催して、使えるトイレがそこじゃないといけないんですよ。

あえて、家から我慢して使うのは邪道。

しょうもない尿意や便意で使うなんて論外です。

初体験は二度と訪れないんですよ。

そのトイレの「初めて」で失敗したくないでしょ？

「初めて」ってのはお互いとって特別なものですからね。

そのトイレを改装していた職人さんの顔も覚えてますから。

毎日、暑い日も雨の日も、終電近くで待機して遅くまで仕事してる姿も知ってるんでね。

実際、しょうもない尿意で使うのは職人さんにも申し訳ないんですよ。

小便器を叩く水音が、職人さんの顔を思い浮かべてしまうんでね。

水は流しても、涙は流したくないからね。

でも物事に永遠なんて存在しないわけでしてね。

新しい状態なんていつまでも続くわけがないんですよ。

汚いおっさんのしょうもない尿意に汚されていくのを指をくわえて見ている状態なんで。

ほら、目の前で仲のいい女の子が知らない男と…みたいなシチュエーションあるじゃないですか。

あれと同じです。

だから早いこと使ってあげたいんですけどね。

仕事終わりにコンビニでプロテイン入りのココアを飲み始めてから、えらく腸の具合がいいんですよ。

だから、今の生活リズムだと難しいのかなってちょっと諦めかけてます。

新しいままのトイレ使うことなく、他の男に汚されたトイレを使うことになるのかなって思うと無性に悲しくなります。

要するに、

なんとなく身体の調子が悪い人はプロテインを試してみたらいいと思う。