陰謀に気づいた男、スパイダーマッ

1年半くらい、スマホプロスピというソシャゲをやってたんですよ。

はじめは、通勤中にやる暇つぶしみたいな感じで始めたんですけどね。

そっからなんやかんやだらだらとスタミナ消化やらガチャやらやってまして。

そこそこいいところまでいってたんですよ。

それである日も朝起きてパンかじりながらゲーム起動しまして。

めんどくせえなあって思いながらスタミナ消化してイベント消化してたんですよ。

その瞬間、ますおに電流走る。

面倒なことをなぜやってるんだ?

 

そう、天から声が降ってきたわけですよ。

めんどうならやらなければいいじゃないかと。

しかもやる必要もないんだからと。

いや、しかしですよ。

どんなに楽しいゲームもどこか面倒な部分は出てくるもんなんですよ。

飛んで「楽しい」を得るためにどこかで屈まなくちゃいけない部分があるんですよ。

そんな楽しいことがこのゲームにもあったはずなんです。

あったか?

 

よく考えたらそうなんですよ。

楽しんでいたかといわれると疑問符が付きまとうんですよね。

これはこのゲームが面白くないというわけじゃなく、純粋に自分が楽しんでいなかったということなんですよ。

手持ち無沙汰にペン回しをする程度の気持ちでしかやってなかったわけですよね。

しかも周囲で共通の話題になるわけでもなく、ゲーム上の知り合いもいなければ連帯感もないわけですよ。

ほんとに、ただひたすらに、淡々と、無意味なタップを繰り返していたことに、500日を費やしたんです。

この作業の正体は遊戯ではなく義務感だったわけです。

朝起きて顔を洗って歯を磨くのと同じような位置にピッチャーライナーのごとく食い込んでたわけですよ。

このことにやらなくなって初めて気づいたんですよね。

怖いよなあ?怖いよ。

 

基本料無料で門戸を広く。

ログインボーナスで継続性を持たせて。

有料ガチャをいくつか無料で配ることで、課金ガチャの魅力を伝えて。

スタミナやレアリティや過去の課金額、時間、労力で「やめたら、やらなきゃもったいない」と心に働きかけて。

たぶんそういう人の心理に働きかけるギミックをいくつも罠のように張り巡らされていたんだなと。

俺はコナミが撒いた蜘蛛の巣に絡めとられていた餌だったんだなと。

そして、これはゲームに限らず世界中のいたるところにあるはずなんです。

頭のいいやつらが消費者心理、大衆心理を掌で転がすようにもてあそんでいるはずなんです。

何気ない日常の一コマにいくつもの陰謀や蜘蛛の巣が張り巡らされているんです。

私はそれに気づいてしまいました。

皆さんもはやくこのことに気づくべ…

おっと、だれか来たようだ。