独占取材!マスオ氏のぷよぷよとの出会い

ぷよぷよeスポーツが発売されて10日ほどが経過した今、なおも連鎖の練習をするマスオ氏の姿がそこにはあった。

理系のプレイヤーが多くを占める環境で、中学の三角形の合同証明でつまずき、高2から数学を捨てる程度の才能しかないマスオ氏が、今なお知恵熱に苦しみながらカラフルな球体と格闘するのにはある理由があった。

「悔しかったんですよ。単純に。」

そう語るマスオ氏の目は暗い影を落としていた。

 

マスオ氏とぷよぷよとの出会いは任天堂ゲームボーイアドバンスの「ぷよぷよフィーバー」であった。

これまでゲームとはアクションのことであると信じて疑わなかったマスオ少年にとって、未開拓のパズルゲームである。

当然、連鎖など狙って2連鎖、壁に適当に積んで生まれる3連鎖が関の山で、「パズル」と呼ぶには程遠い腕前であった。

 

それでも地道に頑張っていた。

チュートリアルと格闘し、必死の少連鎖と運を味方につけ、少しずつアーケードモードを進めていった中、ヤツと出会った。

畜生眼鏡クルークである。

 

それまでなんとか持ち前の運でギリギリこなしてきたマスオ少年に対して、突然の少連鎖ラッシュを仕掛けてきた畜生である。

 

いわば、ろくにぷよぷよを知らない子供に対して大人気なく連鎖をかましてきた挙げ句、某格闘テニス漫画の主人公を彷彿とさせる生意気な台詞でマウントをとってくるその姿。

初めのうちはマスオ少年も怒りを力に変えて対抗したが、冷静にぷよぷよをしてくるゴミ糞眼鏡を前に葉が立たず。

最後には単三電池のエネルギーと時を同じくしてその情熱も失われていったのであるーー

 

そして今、10年以上の時を経て社会人となったマスオ氏はふたたびそのパズルゲームと向き合っている。

ぷよラーのフォロワーの友人という完全にぷよぷよとは無関係な人間でありながら、サーバのgeneralに居座る厚顔無恥な人脈を活かして、ぷよラーにアドバイスをもらいながら着々と成長している。

ーーすべてはあのゴミ糞うんち眼鏡野郎を倒すため。

 

 

しかし、ぷよぷよeスポーツにその眼鏡の姿はなかった。

「リストラ」。

平成の長く続いた不景気に気圧されたとでもいうのだろうか。

筆者はこの現実を前に涙を禁じ得なかった。

 

ああ、セガよ。 

望めるのならば、あのゴミ糞うんち黒眼鏡を再雇用していただけないだろうか。

マスオ氏の迷える魂に一体どこに向かえというのだろうか。

そして、5人の時のトーナメントモードはどうにかしたほうがいいと思う。